読み方・表示名 | スクラロース |
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使用用途 | 甘味料( 甘味をつける。カロリーをおさえる。 ) |
使われている主な食品 | 清涼飲料水・サプリ系飲料・ドレッシング・デザート |
使われている主な製品 | ヤクルト「 ヤクルトカロリーハーフ・ヤクルト400LT・ミルミルS・ジョア( 食べるタイプ )」 森永乳業「 ビヒダスBB536アロエヨーグルト4ポット・アロエヨーグルト脂肪0・リプトン レモンティー・マミー・コーラス・TBCドリンク( コラーゲン・鉄分 )」 大塚製薬工場「 OS-1 OS-1ゼリー( 共に特別用途食品個別評価型病者用食品 )」 大塚製薬「 ポカリスエットイオンウォーター・アミノバリュー 」 コカ・コーラ「 アクエリアス・アクエリアスゼロ 」 やおきん「うまい棒(コーンポタージュ・めんたい味・たこ焼き味・シュガーラスク・チーズなど)」 ミツカン「 ごましゃぶ 」 |
毒性 | 脾臓や胸腺への影響が心配 |
その「甘さひかえめ」大丈夫?
子供が大好きな乳酸菌飲料、炭酸飲料、ヨーグルト…。
各メーカーは主力商品に、通常のカロリーの商品とカロリーハーフ( または、lightや、0カロリー )の商品を用意しています。
私たち消費者はどっちを選ぶか選択を迫られ、「 同じような味だったらカロリーの低いほうがいいよね~ 」とか「 糖分の取りすぎはよくないわ 」と、低カロリーの商品を手にとって満足してはいないでしょうか。
カロリーが半分になったり、0になったりするのに甘さを感じるのは、人工甘味料のスクラロースが使用されているからなのです。
今や、スクラロースはアスパルテームの牙城を崩す勢いで、世界中の多くの食品に添加されています。
アスパルテームとの違いは、味質にあるとされています。
アスパルテームには独特の後味があり、それを消すために同時にアセスルファムKという甘味料を加えて使用されます。
しかし、スクラロースは比較的味が残らず、単体でも味質の良いものが作れるという利点があります。
ところで、なぜスクラロースにはカロリーがないのでしょうか。
それは、有機塩素化合物だからです。この物質は自然界にはほとんど存在せず、動物の体はこれをうまく処理することができません。
スクラロースも体内で分解も代謝もされずに血液に乗って体中をぐるぐる巡ります。この物質は代謝されないということで0カロリーなのです。
スクラロースは1991年にカナダで食品への使用が初めて認可され、その後FDA( 米国食品医薬品局 )EFSA( 欧州食品安全機関 )でも使用が認められています。
日本では1999年7月に認可され、使用基準が定められました。しかし、有機塩素化合物が食品添加物として認可されたのは異例です。
- DDT( ジクロロジフェニルトリクロロエタン )
… 殺虫剤・農薬 発がん性があり、環境ホルモンとなるため世界的に使用禁止となった。 - BHC( ベンゼンヘキサクロリド )
… 殺虫剤・農薬 人への毒性も強く、1969年に牛乳の汚染が問題になり使用禁止となった。 - PCB( ポリ塩化ビフェニル )
… 工業用薬品 カネミ油症事件の原因 新たな製造が禁止になった。 - ダイオキシン類
… 工業的に作られるわけではなく、日本では、物を焼却する過程で自然に生成される。ほかの物質と一緒になってガンを引き起こす( 助ガン作用 )とされている。
これらは全て有機塩素化合物で、スクラロースもこの仲間です。
有機塩素化合物は化学構造が変わることで毒性が強まる可能性があります。ということは、作り方によって、粗悪品になったり猛毒になる可能性だってあるのです。
上記の全てに毒性が認められているのにスクラロースが認可されているのが不思議です。
日本が認可を検討している時、すでにアメリカではスクラロースが食品に使われていました。それらが将来日本に輸出されるだろうという思惑があったはずです。
そうなった時に、日本でスクラロースが認められていないとアメリカ側は輸出ができずに、貿易摩擦に発展しかねません。
ここに政治的判断が見え隠れします。
幸い合成甘味料は食品添加物の中では存在がわかりやすく、「 これがダメならこっち 」「 アクエリアスじゃなくて普通のポカリにしよう 」というように、代わりを探しやすいものだと思います。
私たち消費者が、低糖・低カロリーを求めているという現実がある以上、生産者側だけに責任があるわけではありません。
選択肢がある以上、選ぶのは私たちです。