読み方・表示名 | パラオキシ安息香酸( 略称 パラベン )・パラオキシ安息香酸エステル類・イソブチルパラベン・イソプロピルパラベン・エチルパラベン・ブチルパラベン・プロピルパラベン |
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使用用途 | 保存料( 細菌の増殖をおさえて、食品の保存性を高める。 ) |
使われている主な食品 | 醤油・果実ソース・酢・清涼飲料水・シロップ・果実の表皮など |
使われている主な製品 | サトー製薬「 ユンケルシリーズ( ドリンク剤 )」 武田「 アリナミンV 」 日田醤油「 寿司むらさき 天然だしの素 高級かけ醤油 」 フンドーキン「 さしみしょうゆ甘口 」 ポッカサッポロフード&ビバレッジ「 業務用ポッカレモン100% 業務用ライム有糖 」 株式会社梅屋ハネー「 れもんはちみつ ブルーベリーはちみつ 」 |
毒性 | 慢性毒性 |
つまり、パラベン
「 パラオキシ安息香酸エステルには、イソブチルと、イソプロピルと… 」と、カタカナだらけの食品添加物の名前を聞いても「 さっぱりわからん 」という人でも、「 パラベン 」という名前には聞き覚えがあるのではないでしょうか。
食品への添加物というよりは、化粧品やシャンプーなどに使われているイメージが強いかもしれません。
「 パラベンフリー 」を売りにした商品も大々的に宣伝されています。
美容業界ではパラベンは、様々な種類の微生物に有効で、他の防腐剤に比べると毒性が低く、皮膚刺激や過敏性も少ないとされています。
強い静菌性( 細菌の増殖を抑制する効果 )があり、少量の添加で十分の効果あるため、現状では最も安全な防腐剤とされています。
反対にパラベンフリーとなっている商品は、パラベンに代わる何らかの防腐剤が使われているか、冷蔵保存などの保存の仕方に制約を設けている、ということなのです。
しかし、これはあくまでも皮膚につける、洗うものとしての使用時のことであり、食品としての安全性が当てはまるとは言えません。
食品に添加される場合の危険度はどうなのでしょうか。
動物実験では肝機能障害、成長不良等が見られました。特に、ブチルパラベンとプロピルパラベンは著しい致死性があったと指摘されています。
( ユンケルには、この2種類が使用されている )
動物実験での投与量から、食品の添加には健康に影響のない量が使用量として決められているのでしょうが、だからといって、絶対安全とは言えません。
安全なものであるならば、動物にいくら与えても大半が死んでしまうことはないのですから。
実際には「 パラオキシ安息香酸 」もしくは「 パラベン 」が原材料名に入っている食品をスーパーやコンビニで探すのは大変です。ほとんど置いてありません。
各食品の家庭での一般的な消費量ではこれほど強い保存料を使う必要がないからです。
パラオキシ安息香酸が使われている食品は業務用の大容量パックのようです。ポッカレモンは家庭用のサイズにはこの保存料は使用されていませんでした。
例外が栄養ドリンク
- 疲れがたまって、今すぐにでもスッキリしたい、
- 眠いけど、明日までに仕上げなきゃならない資料が…
そんな時、思わず手に取ってしまいそうな魔法の飲み物。でも、この手のタイプのドリンク剤は非常時のみに頼るようにしたほうがいいかもしれません。店頭に並んだ栄養ドリンクには、たくさんの商品にパラベンの表示があり、かつ安息香酸Naが同時に使われています。
なぜ、開けたら一気に飲み干してしまうドリンク剤に強い保存料が必要なのでしょうか?
指定医薬部外品に分類される栄養ドリンクには、糖分や栄養成分が非常にたくさん入っていて腐敗しやすいのです。
そこで、効果や溶解性を考慮して数種類のパラオキシ安息香酸をごく少量ずつ組み合わせて使用する場合があります。もちろん、動物実験のような高濃度の添加物ではありませんが、日常的に飲むことはお勧めできません。
栄養ドリンクで元気になったように感じるのは「 カフェイン 」と「 糖分 」の効果だといいます。だったら、たっぷり砂糖を入れたコーヒーを試してみてはいかがでしょう?