読み方・表示名 | サッカリン・サッカリンNa( サッカリンナトリウム ) |
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使用用途 | 甘味料( 甘味をつける、カロリーをおさえる。) |
使われている主な食品 | チューイングガム・ダイエット甘味料・清涼飲料水・乳酸菌飲料・魚介の加工食品・缶詰・にぎり寿司など |
使われている主な製品 | 「 Sweet’n Low 」 「 トライデント ガム 」 つけもと株式会社「 サッカリン 」 かっぱ寿司「 がり 」 「 業務用かき氷シロップ( いちご・メロン・レモン・ハワイアンブルー)」 リステリン「 リステリンフレッシュミント・クールミント・ナチュラルケア 」 花王「 クリアクリーン 」など |
毒性 | 発がん性の疑いがある |
- サッカリン…水に溶けにくい。アルコールに溶ける。
- サッカリンNa( ナトリウム )…水に溶ける。
サッカリンの毒性は、サッカリンNaとほぼ同じと考えられています。
目次
あるの?ないの?「発がん性」~サッカリン・サッカリンNa
「 実験の後、手を洗わずに食事をしたら甘かった 」
サッカリンの発見は、研究者のこんなズボラな性格(?)のおかげだったのです。
1879年、アメリカのジョンズ・ホプキンズ大学の研究員だったコンスタンティン・ファルバーグはこのあと研究室の色々なものを舐めてこの物質を探したといわれています。
日本のスーパーでは、なかなかサッカリンやサッカリンNaの入った食品を探すのは大変です。
よく目にするダイエット飲料やお菓子にはアスパルテームやスクラロースが使用されています。
これは、かつて安全性に問題があるとされた経緯があるからのようです。
戦後の日本は砂糖類が高騰し、そのため代用品としてサッカリンをはじめ、ズルチンやチクロという人工甘味料が使用されていました。
サッカリンは家庭の台所にも置いてあったようです。おばあちゃんが、たくあんを漬けるのに使っていた記憶がある方もいるでしょう。
しかし、1960年代の動物実験で弱い発がん性が疑われました。
そのため世界的にいったんは使用禁止になったのですが、後の研究により発がん物質はサッカリンに混在する別の物質だということが判明し、各国で再び使われるようになりました。
現在日本では大量摂取の抑制のために、使用上限量が定められていますが、以前の「 発がん性あり 」というイメージが抜けきらないためか、他の甘味料のほうが多方面に使用されています。
人工甘味料大国 アメリカの話
アメリカのほとんどのカフェやダイナーには「 ピンク・青・黄色 」の小さな四角い紙袋が並んでいます。それぞれ成分の異なった卓上用ダイエット甘味料です。
肥満が社会問題化し、人工甘味料が普及しているアメリカならではでしょうか。
ゼロカロリーの人工甘味料もそれぞれ風味が違うので好みも分かれるのかもしれませんね。
ピンクの甘味料「 SEET’N LOW( スイートンロー )」
主成分はサッカリンNaです。
アメリカでは2000年の「 使用禁止 」解除以降、再び大量に使用されています。砂糖の200倍~500倍の甘みを持っています。
青い甘味料「 EQUAL( イコール )」
主成分はアスパルテームです。
アメリカではコーラをはじめとするDiet( ダイエット )とつく清涼飲料水のほとんどにアスパルテームが使われています。砂糖の200倍ほどの甘味を待っています。
1965年にサール社が開発し、1981年にFDA( 米国食品医薬品局 )が承認しました。日本では1982年に味の素がライセンスを取得し製法特許を持っています。
類似商品・・・「パルスイート」「 スリムアップシュガー 」( 味の素 )
黄色い甘味料「 Splenda( スプレンダ )」
主成分はスクラロースです。ショ糖( スクロース )が原料ですが、塩素を合成しているため有機塩素化合物になります。砂糖の600倍ほどの甘味を持っています。
1976年にイギリスのテイト&ライル社が開発しました。日本では、三栄源が企業向けのスクラロースの販売権を獲得しています。
類似商品・・・「 シュガーカットゼロ顆粒 」( 浅田飴 )